着々と進む復興への歩み

総社市は、平成30年7月の西日本豪雨により多大な被害を受けました。
災害からの復興にあたり「総社市復興ビジョン」を策定するなど、「飛躍する未来の総社市」に向けた歩みは着々と進んでいます。
今回は、ボランティアや災害義援金など、ご支援いただいている全国の皆さまに向けて、総社市の復興への取り組みについてお伝えしていきます。

 

被災家屋などの公費解体始まる

豪雨災害により、総社市のなかでも特に被害が大きかった下原地区と昭和地区。
河川のはん濫による浸水や、下原地区にあるアルミ工場の爆発事故などにより、多くの建物が被害を受けました。
こうした被災建物の取り壊しには費用がかかり、所有者の方が負担するにはあまりに大きな金額になります。
そのため、被災建物の取り壊しにかかる費用を、所有者に代わり市が負担する「公費解体」が始まりました。
2018年12月25日から、申請のあった下原地区と昭和地区の半壊以上の被害を受けた建物を対象に、順次取り壊し工事に着手しています。
2019年1月15日の時点で約80件(約150棟)の申請を受けており、2019年夏中には申請があった全ての建物の解体・撤去が完了する予定で作業が進んでいます。
下原地区と昭和地区の一日でも早い復興と、被災された方が安心して暮らせる未来の総社市を作るため、2019年3月末まで公費解体の申請を受け付けており、公費解体を予定している人へ早めの申請をお願いしています。

 

被災者の心を温める取り組み

総社市は、豪雨により被災された方に少しでも心温まるクリスマスを過ごしてもらおうと、おおむね家屋が半壊以上の被害を受けた世帯のうち、希望された約420世帯にクリスマスケーキを贈りました。
ケーキは12月24日に、下原公会堂と昭和公民館などで手渡しされ、市役所ではサンタクロースがケーキを渡すサプライズも。
受け取った方は「家族みんなでケーキを食べて過ごしたい」と話しており、微力ながらお役に立てたのではと感じています。

また、下原公会堂前倉庫と維新小学校区で開催されている「なっちゃん市」でそれぞれ12月22日と1月4日に餅つきが行われました。
餅つきに使う餅米は、「被災地に元気を」という思いで下原地区と昭和地区に寄贈されたものをありがたく使用しました。
きなこ餅やあんこ餅、ぜんざいとして振る舞われ、参加された方は災害からの早期復興と無病息災を願ってお餅を口にされました。

 

元箱根ランナー指導の復興ランニング教室

総社市では毎年、「そうじゃ吉備路マラソン」というマラソン大会を行っています。
コースは比較的フラットで、周辺には備中国分寺をはじめ、作山古墳・造山古墳・雪舟生誕地・鬼ノ城などの古墳や史跡が数多く点在し、古代ロマンを感じながら吉備路を駆け抜けることができます。
そんな「そうじゃ吉備路マラソン」ですが、今年は「復興支援チャリティマラソン」として被災地を応援します。
この大会のPR活動の一環として、元箱根駅伝ランナーで、復興支援のために神奈川県伊勢原市から応援職員としてお越しいただいた鈴木利弘さんを講師に迎えた「復興支援ランニング教室」を、総社西中学校陸上競技部の1・2年の生徒48人を対象に、12月20日に開催しました。
鈴木さんのアスリート経験談や、実際のアップや70%~80%の力で走るウィンドスプリントを見たあとのアドバイス・質疑応答など、参加した陸上部員は熱心に聞き入っていました。
「この中から箱根駅伝ランナーが出れば」など、明るい総社市の未来に期待できる教室になりました。

総社市は復興へ向け、少しずつ歩みを進めています。しかし、依然多くの方々の支援が必要な状況には変わりありません。
全国の皆さまに、総社市の復興、新しいまちづくりについて長期的な応援をいただきたくスタートした「総社応援PROJECT」。
これからも多くの方々にご支援いただければ幸いです。

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